夏。
自分が自分に還る時期。
数を数える。
一つ、また一つ。
流れていくのは何だろう。
しかしそれは一つとして同じ細波も渦もなく、
どれもが目を凝らしながらけれど広い視野で、
見ていなければ、本質が見えてこない。
わたしはうっかりしている。
夏にいつも追いつかない。
追いつかないふりをする。
夏がすきだから。
熱い。
胸やら躯やら、一体どこが熱いのかわからないけど、
熱い。
そんなとき、
数を数える。
笑顔を思い出す。
あの声が好きだ。
本当は一番聴きたい音楽だ。
流れていく。
夏と雨の滴が川になって流れていく。
あの音楽を聴きたい。
笑顔がみたい。
祈りが似合うのも、
夏だった。
平和の影で何千、何万もの命が丸焦げになった。
あの日が近づく。
生まれかわる。
そして海に流れつくまで、たくさんの雨つぶが川に飲み込まれて、
海にたどり着くのだ。
わたしは、
わたしは、
祈ろう。
じっと、祈ろう。
祈ると、叶うだろう。
マイナーな音は鳴らさない。
笑顔に似合う音楽が聴こえるだろう。
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