mercredi, octobre 05, 2011

秋の珈琲の味は夕暮れと同じ温かさ【ディルディル2】

行くところに未来がある。

行く、という行為に未来がある。

わずかであっても、わたしたちは進んでいる。


ゆっくりとしか進めないもので(幼い頃からのろまなわたしですが)、たとえそれが亀のようであったとしても、ぶつかりながらもいっぽいっぽ前に進んでいるように思うこの頃です。

目指すところは「未来」であり、「光」のある場所であります。
自分のことももちろんそうですが、誰もが「しあわせ」を目指せるような世界であったらと、日々、願う。

すっかり更新が遅れてしまいましたが、uraocbさんと二回目のリエゾンのイベントを9月23日(祝)に無事に終了しました。
お越しいただきました皆さま、ほんとうにありがとうございましたっ!!

前回と同じ、トップはuraocb。
彼のパフォーマンスは、前回(震災直前 以前のリエゾンブログ )と違い、さらにスピードが加わりました。言葉のマシンガンのようでした。この半年の間に溜めていたものを、曝け出し、堰を切ったように流れ出した言葉でした。それは具体的で、現実的で、あまりに直球で投げてくるので、わたしはリハのときから少々圧倒されておりました(笑)。
そこには使命感のようなものや、責任のような・・・彼の人柄を感じざるを得ませんでした。
前回と違い、今回は、彼とは一度もミーティングの機会を持たず、会わず、数回の電話でのやり取りとイベントで会ったときに話すという程度で、互いに納得がいくことが多かったので、彼が当日、何を持って披露してくれるのか楽しみにしていました。
期待を大いに裏切ってくれて、エネルギーがリエゾンに充満した幕切れになったわけです。

ゲストの田中光&MASAYA YONEYAMA
この二人は外見的な雰囲気もそうですが、軽快で心地よいmusicを提供してくれる人たちです。
キュッと、引き締まりました。空気がコンパクトになりました。
以前も思ったのですが、心地よさというものを極めると、言葉は音楽になる、というのを実践している人たちだと思います。
実は、わたしが目指しているのはそこで。言葉は音楽になる、というのは特に難しいことではなくて、普段の生活の中に存在しているものだと思うのです。それが、心地よさ。
音のフック、言葉の流れ、均一でありながらわずかにズレを生じさせ、自分たちの存在感をアピールする。その「さりげない仕草に惚れる」ような感覚は、恋人にしたいナンバーワン、ではないのだけど、ジワジワと滲みるみたい。実際に結構女子がCDを買って帰っていたようです(笑)!
そういうの、うらやましいなぁって思う。中年の味わいみたいじゃない?!若いんですよ、彼らは!
ほんと、びっくりします。

今回も最後はわたしになってしまいました。
■「ミルク」 2011・2・7
■「嘘」 (書き下ろし)
■「金のしずく」 田中 光 & 後藤理絵
■宇宙から落ちてきたぼくとそして星条旗
■マグネット (書き下ろし ※以下の動画が当日のものです)

「ミルク」は前回のディルディル第1回目のための書き下ろしでしたが、震災前に書いたのに、今になって読みたい作品の一つになりました。
「嘘」は、マグネットの序章で、テーマが「マグネット」に向かっている直前のものです。

疑うことは悪いこと、しかし時には良いことにもなる。
それらを全部ひっくるめて、わたしたちは【引き受け】なければならないという気持ちが「マグネット」へ流れ込んでゆきます。

その間に2005年に書いた作品を入れたのは、少し前の9.11の事件のことも、忘れ去らざるを得ない、そして忘れてはいけないという気持ちの表れです。

 
【マグネット解説】
もともとは強く激しい感情だったのに、わたしたちの想いは、時間とともに薄まっていく。
その時間の壁、感情の激しさ、脆さを「マグネット」のなかに編みました。
じつは最初から最後まで、タイトル以外でマグネットという単語は出しませんでした。
「プラスマイナス」という単語は、ほんとうは化学式のなかで使われる記号で、イオンもプラスマイナスはくっつく。でももっとわかりやすいのは「マグネット」だったので、イメージし易いほうに軍配をあげました(笑)。

マグネットは暗号のようなもので、 意識したい“今”の気持ち。
忘れないように、薄まることの無いように今を大切にする約束。
それは、毎日の積み重ねで、未来の幸せにつながっていくように思います。

書いた最初の連と次の連は、室内(窓の開いた部屋でタブーとされている声を出している)と、その外を歩く少年少女が、現在と未来のように重ね映像のようにパンするイメージでした。生、性、未来、ヒトが創ったタブーともいわれる発明(クローン)、宗教(イースター)壁画(モザイク)、卵、分子、逸話、パズルとパズルのワンピース&女の子が着るワンピース、ラブ&ピースなどをちりばめました。

【金のしずく】
今回のゲストである田中光と一緒にテキストを書いたのは、とても有意義な時間で、勉強になりました。互いに書き方も読み方も違うのだけれど、ある映像と連想で繋がっていきました。数珠みたいな、念仏みたいなものですが、とても心地よかったです。
光くん、ありがとうございました!

【カフェ リエゾン】
すごくすてきな場所です。前回も思いましたが、今回のステージの組み方は正解だったかもしれません。今回はたまたま「へんないきもの」の森のなかで読ませてもらったのですが、不思議にマッチしました。少し和んだ気持ちになれました。
ご飯もおいしいリエゾンは、遊びにきてくれたわたしの友人たちや女性のお客さまたちにも好評でした♪ 周宝さん、鯨井さん、そのほかスタッフの方々。みなさんありがとうございました!
DJの(奥様もお美しい)MURAIさん。場の空気にぴったりのかっこいい選曲とつなぎで、時間にあわせて雰囲気を盛り上げてくださいました。
キャッシャーのKUMIちゃん!明るい笑顔で受付の雰囲気をつくってくれてうれしかったです!(やっぱりドア開けてすぐにかわいいひとが居るっていいよね♪)

そして、そして、遊びにきてくださったみなさまへ
連休のなかの貴重な1日を、わたしたちのためにくださってありがとうございました。
成長を見守ってくださるように、温かい眼差しを向けてくださる方、厳しい評価をしてくださる方、今度はこういうのをやったら?と提案してくださる方・・・そういうお話を聴けるというのは大変貴重な機会です。おぼつかないながらも、やって良かった!次はこうしよう!と、はりあいになりました。精進いたします!

みなさま、ほんとうにありがとうございました♪