mercredi, juin 07, 2006

イッセー尾形の佇まい

役者という言葉がとても似合う人。随分前になるが「それから」という映画を公開当時に見に行った記憶が蘇る。その時、そば屋かどこかで主役の後ろで一人で芝居をしていた。それが妙に頭にこびりついていた。6年前、NYに行ったときに仲間と行った文化センターにて「一人芝居」を連続で見た。その中にイッセー尾形のパフォーマンスがあった。
以前から気になっていた映画「トニー滝谷」を見る。静かな、涼しげな映画。人の悲しみ、寂しさ。儚さ。美しさ。
演出も、カメラワークも様々な工夫が見られた。一番はやはりキャスティングにあると思う。あの役柄は不思議な存在だし、若いときから今までをずっと同じ人物が通して出ることに違和感を感じないで見せる。
恐るべしイッセー尾形。若い役でも、全く違和感がなかった。宮沢りえとの歳の差も、設定通りに見えた。実際はもっともっと離れているはずなのに。。しかも、カッコいい。特に魅力的な人物ではないし、どちらかと言うと格好悪い役で、四角四面の面白みのない人物設定。芝居をやりすぎる事もなく、押さえたところが洗練されたセンスを感じた。色気がある年齢の重ね方。
役者と、その佇まいには、その人自身の素の歴史が見える。苦労をしたかもしれないたくさんの皺さえも美しく見えてしまった。

1 commentaire:

Unknown a dit…

ほんと〜すごい結構見てるねー♪
わたしも教官と郵便局員すきですー

一人芝居はやってると思うよ。
でも、そのビデオは多分とても貴重だと思います!
いいなー見たい!