dimanche, novembre 09, 2008

バッド・エデュケーション★★★★☆


ペドロ作品の中では、★4つ。というのは、完全に好みって点での判断です。「女性」が登場しない。。。というのが理由の1つ。この監督の作品の中でかっこいい女だったりかわいい女だったりという存在が何かエロティックなものを提供してくれるというのが常であるが、今回はそれを男性に演らせている。
さっき、ノンフィクションと書いて、いまうちのひとに「ちがうよ」といわれたので書き直すけど。フィクションと思って借りた映画(DVD)だったんだけど、見終わった後にまるでノンフィクションのように描かれていたので、すっかりだまされてしまった。それも彼ならではなんだろうなぁ。しかも自虐的だ(笑)♪
例によって、ストーリーも伏せてただ観た感想だけを記し、好きな監督、好きな役者、だからといって評価を高くしたのではないということは断っておきます。

見所は、ガエルが3役(2役)やるというところ。中でも“サハラ”の役。楽しそうに演じているのも良いし、彼は反面「ダサイ」「田舎臭い」ところを持っているというのが素敵な役者だ。顔も表情もイイ役者だが、演技の種類もとても潔くて(ラテン系らしく判り易く、それでいて大雑把ではないところなど)とても好きだ。彼の持ち味が活かされている映画だと思う。

監督の狙い所がまた憎い。
彼は人間の心の弱さを描くのを得意としているが、それが(ラテンの人らしく)とても判りやすくて嬉しくなる。
悲しいけれど、それは宿命ともいえるような“あきらめ”にも似た昇華されたもので、自分自身をさばいている神様を常に思わせる。
こんな状況の中で、人はどう判断し行動すべきなのか?
こんなに辛い状況ならやむを得ないのかどうか?
という自問に、勝てる自分を持っているか、イメージできるかどうか?
などを試されているような。
映画監督という使命を通して、これから観客に何を提示すべきかを良く判っている仕事人だと思った。

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