mardi, octobre 12, 2010

「絵空よみ」


詩を書いている
読むこともある

言葉を探さないで
言葉に見つけられる


この頃では、すっかり言葉のほうが
「わたし」を
見つけてやってくるのだ

嬉しくて、けれど慎重に様子を見ながら
「わたし」は
近づいていくのだ

少しだけ目を逸らせて
声には出さないままで
ふざけないで
やさしく問いかける

音もなくやってくる「わたし」の側で
聴き耳を立ててじっと座っている



写真:吉岡あしゅりん

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