mercredi, juin 11, 2014

卵の殻の内側の膜の

外側から見るとつるんとした卵が、
あの硬い殻の内側に
薄くて破れにくい膜を持っているのを
子どものころは気づかなかった。

卵のなかで起きていることは神秘で
いくら透かして見る科学や技術が進歩しても
手出しはできないのだ。

この皮膚で覆ったわたしたちの身体のなかも
破ってみることで終わってしまうようなものは
そのときを待つことしか出来ない。


長いこと、待っていた自分のなかでの答えが、
わたしの膜の内側では、どうやら出ている予感で
それを言葉にするのは難しいけれど、
ずっともやもやとしていた奥で起きている違和感や
イキモノとしての義務感とともに腐れかける精神を
なんとか腐らせないで遅れても分裂し育っているような
・・・気がしている。

まったく、
やれやれ




わたしは
ほんとうに
のろまで、

要領を
得ない
イキモノ
だな
だな


な・・・

それを正直に言葉に出したり、
態度で示すのは、あまりにもみっともないことだし
勇気がいる
それから得体の知れない、重圧が大きい
この重いものは、このダメなわたしがこれまで
「引きずってきた」 ものに違いない

けれど
正直になるしかない
諦めて
けれど
諦めないで

笑う、食べる、温まる、
を祈るだけだ

膜の内側で
自分、かもしれない、自分が
息吹を送ってくる

これまで【違和感】の泥にまみれていた
まっさらな白のシーツみたいに
濡れて丸まっている

いつか殻を破って飛び立つ鳥みたいに
陽にあたって羽根は輝くのだろうか



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