大好きな夏が通り過ぎていく・・・
7月は一年のあいだで一番好きな月、文月から葉月へ。
約一ヶ月前になったのでお知らせします。
今年に入って、「ヒポクラテスの純情」(2月)、「ZOZO-ism」(3月)と同時に2本の企画を立てたのち、場所と時間だけを押さえ温めていた企画を来月あたまに催します。
今回の企画は詩的タイトルをつけておりますが、またまた音とともに波のきわにいる人にお声がけしております。
それぞれの経歴は後に発表していきますが、一人ひとりが自分の舞台を切り拓いている人ばかりです。
「服飾」「演劇」「脚本」「詩」「編集」・・・とわたし自身がそうであるように、様々な場面ではみ出ながら自分の「世界」をつくっている人たち。。。
ヒップホップが土着や決闘の場面にあるようなものであるなら、そこから都会的(ゲゼルシャフト)な方向に向かうというように、切り拓くというのは自然な社会現象であると思います。
詩を書くにあたっても、結局は「新しいもの」という答えがでなくても、今の社会の流れを読んで、これからどうなっていくべきなのかを切り拓いていくのが文学ともいえます。
きっとこれは音楽も、それぞれの分野の仕事も、同じようなところを目指しているのかもしれません。
前置きはこれくらいにして・・・
とにかく、「新しくなくていい」と思っています。
ただ、通り過ぎていく風景を見て、そこに何を持って来るのか、試行することは必要。
猫も、海月(くらげ)も、ゆれながら地面を彷徨い、海を漂っています。
わたしたちがこの不安な社会や政治を生きるのに必要なのは「疑問」や「提示」から拡がる「真理」なのではないかと思いながら、このタイトルをつけました。
こんなことをかきつつも、そこに深い意味を感じてくれと思っているわけではありません(笑)。
9月7日(土)渋谷の大好きなラストワルツという場所で、「ゆれている」わたしたちと同じ時間のなかで数時間を「いっしょにゆれてみませんか?」という提案です。
強くなくていい。泣いていい。。。
ほんとうのことに近づくには「扉をあける」ことも、ときには必要なのではないかなと思っています。
当日はぜひラストワルツの大きな扉をひらいてみてください。
きっと次の日からあなたの世界が変わります。
〈フライヤーデザイン:TABASA 岡本優〉
jeudi, août 01, 2013
mardi, juillet 16, 2013
ちょっと怖いけど笑えること
パリのコンコルド広場で、
大好きな人と観覧車に乗ったことがある。
古くて回転の速い、小さい観覧車・・・
速すぎて、怖くって、
ゲラゲラ笑って、お腹が痛かった。
ワクワクとちょっと怖かったことが交じって笑ってしまった。
好きな人と一緒だったから余計にとまらなかった。
無防備に笑っていた顔を今でも思い出せる。
横隔膜を震わせたのかもしれない。
何が?
恐怖が?
ワクワクが?
いま、は、どうかな。
怖いかな?
じつは、自分のなかで何が起こっているのかわからないけど
ワクワクしている・・・
心の底ではちょっと怖いのとワクワクする気持ちが
あやとりをしているみたいだ。
メモをする。
やりたいこと、
やらねばならないこと、
必要なこと、不要なもの、
整理する・・・
マッキントッシュのデータも動画を取り込みすぎて
外付けハードディスクに移動することが上手くできていない。
整理が下手なのだが、
整理し始めるととまらなくなって
じっくり取り組んでしまう・・・
今まで時間がないことを言い訳にしていたけれど、
ほんとうは面倒で溜まってしまったデスクトップ。
あの観覧車の夏の夜。
わたしたちの周りの風景はぐるぐると
エッフェル塔だとか広場の空気をかき混ぜて
世界のどこにいるのかを忘れた。
今居る場所だけを感じていることが出来た。
あの、風を味方にできる瞬間を、
いつまでも憶えていて、
そして、ワクワクと一緒に笑っていたい。
========================
★ライブ情報
大好きな人と観覧車に乗ったことがある。
古くて回転の速い、小さい観覧車・・・
速すぎて、怖くって、
ゲラゲラ笑って、お腹が痛かった。
ワクワクとちょっと怖かったことが交じって笑ってしまった。
好きな人と一緒だったから余計にとまらなかった。
無防備に笑っていた顔を今でも思い出せる。
横隔膜を震わせたのかもしれない。
何が?
恐怖が?
ワクワクが?
いま、は、どうかな。
怖いかな?
じつは、自分のなかで何が起こっているのかわからないけど
ワクワクしている・・・
心の底ではちょっと怖いのとワクワクする気持ちが
あやとりをしているみたいだ。
メモをする。
やりたいこと、
やらねばならないこと、
必要なこと、不要なもの、
整理する・・・
マッキントッシュのデータも動画を取り込みすぎて
外付けハードディスクに移動することが上手くできていない。
整理が下手なのだが、
整理し始めるととまらなくなって
じっくり取り組んでしまう・・・
今まで時間がないことを言い訳にしていたけれど、
ほんとうは面倒で溜まってしまったデスクトップ。
あの観覧車の夏の夜。
わたしたちの周りの風景はぐるぐると
エッフェル塔だとか広場の空気をかき混ぜて
世界のどこにいるのかを忘れた。
今居る場所だけを感じていることが出来た。
あの、風を味方にできる瞬間を、
いつまでも憶えていて、
そして、ワクワクと一緒に笑っていたい。
========================
★ライブ情報
lundi, juillet 01, 2013
回帰(ゼロ)から未来へ
夏。
自分が自分に還る時期。
数を数える。
一つ、また一つ。
流れていくのは何だろう。
しかしそれは一つとして同じ細波も渦もなく、
どれもが目を凝らしながらけれど広い視野で、
見ていなければ、本質が見えてこない。
わたしはうっかりしている。
夏にいつも追いつかない。
追いつかないふりをする。
夏がすきだから。
熱い。
胸やら躯やら、一体どこが熱いのかわからないけど、
熱い。
そんなとき、
数を数える。
笑顔を思い出す。
あの声が好きだ。
本当は一番聴きたい音楽だ。
流れていく。
夏と雨の滴が川になって流れていく。
あの音楽を聴きたい。
笑顔がみたい。
祈りが似合うのも、
夏だった。
平和の影で何千、何万もの命が丸焦げになった。
あの日が近づく。
生まれかわる。
そして海に流れつくまで、たくさんの雨つぶが川に飲み込まれて、
海にたどり着くのだ。
わたしは、
わたしは、
祈ろう。
じっと、祈ろう。
祈ると、叶うだろう。
マイナーな音は鳴らさない。
笑顔に似合う音楽が聴こえるだろう。
自分が自分に還る時期。
数を数える。
一つ、また一つ。
流れていくのは何だろう。
しかしそれは一つとして同じ細波も渦もなく、
どれもが目を凝らしながらけれど広い視野で、
見ていなければ、本質が見えてこない。
わたしはうっかりしている。
夏にいつも追いつかない。
追いつかないふりをする。
夏がすきだから。
熱い。
胸やら躯やら、一体どこが熱いのかわからないけど、
熱い。
そんなとき、
数を数える。
笑顔を思い出す。
あの声が好きだ。
本当は一番聴きたい音楽だ。
流れていく。
夏と雨の滴が川になって流れていく。
あの音楽を聴きたい。
笑顔がみたい。
祈りが似合うのも、
夏だった。
平和の影で何千、何万もの命が丸焦げになった。
あの日が近づく。
生まれかわる。
そして海に流れつくまで、たくさんの雨つぶが川に飲み込まれて、
海にたどり着くのだ。
わたしは、
わたしは、
祈ろう。
じっと、祈ろう。
祈ると、叶うだろう。
マイナーな音は鳴らさない。
笑顔に似合う音楽が聴こえるだろう。
lundi, mai 27, 2013
ポーの大きな鴉・・・ 【闇夜の孤独な妖精】
大鴉 The Raven
エドガー・アラン・ポー/壺齋散人訳
あるわびしい夜更け時 わたしはひそかに瞑想していた
忘却の彼方へと去っていった くさぐさのことどもを
かくてうつらうつらと眠りかけるや 突然音が聞こえてきた
なにかを叩いているような音 我が部屋のドアを叩く音
いったい何者なのだろう 我が部屋のドアを叩くのは
それだけで 後はなにも起こらなかった
はっきりとわたしは思い出す 12月の肌寒い夜のことを
消えかかった残り火が 床にあやしい影を描いた
夜が明けるのを願いつつ 書物のページをくくっては
わたしは悲しみを忘れようと努めた レノアを失った悲しみを
類まれな美しさの少女 天使がレノアと名づけた少女
彼女は永遠に失われたのだ
紫色のカーテンの かすかな絹のさやめきが
それがわたしを脅かし 感じたことのない恐れで包んだ
震える心を静めるため わたしは立ったままつぶやき続けた
誰かが部屋の扉をたたき 中へ入ろうとしている
深夜に部屋の扉をたたき 中へ入ろうとしている
そうだ それ以上ではない
やがて気持を持ち直し ためらうことなくわたしはいった
紳士にせよ淑女にせよ 是非あなたのお許しを請いたいと
だが実は夢見心地で あなたの近づくのを感じていた
あなたは軽い足音をたて わたしの部屋の扉を叩く
あまりにかすかで聞き取れぬ音に わたしは扉を開け放った
扉の外は闇で 他にはなにも見えなかった
深い闇の中を覗き込みながら わたしはいぶかり立ち尽くした
誰もあえて見ることを 望まない夢のような気がして
沈黙は破られず 闇には何の兆候も見えない
ただひとつ言葉が発せられた レノアとささやく言葉が
わたしが発したその言葉は 闇の中をこだまする
これだけで 後は何も起こらなかった
心を熱くたぎらせながら 部屋の中に戻っていくと
再びこつこつという音が聞こえた 今までよりも大きな音が
たしかにこれは だれかが窓格子を叩く音だ
いったい何事が起きているのか その様子を確かめてみよう
心をしばし落ち着かせて その様子を確かめてみよう
だがそれは風の音 それ以上ではなかった
わたしが格子を押し開けるや バタバタと羽をひらめかせて
大きな烏が飛び込んできた 往昔の聖なる大鴉
傲岸不遜に身を構え ひとときもおとなしくせず
紳士淑女然として 扉の上にとまったのだ
わたしの部屋の扉の上の パラスの胸像の上に
とまって座って それだけだった
この漆黒の鳥を見て わたしの悲しみは和らいだ
気品に溢れた表情が おごそかでいかめしくもあったゆえに
お前の頭は禿げてはいるが 見苦しくはないとわたしはいった
夜の浜辺からさまよい出た いかめしい古の大鴉
冥界の浜辺に書かれているという お前の名はなんと言うのか
大鴉は応えた ネバーモア
この無様な鳥が明確にものをいうのに わたしは大変驚いた
たとえその言葉には意味がなく 何を言っているかわからぬとしても
だがこんな鳥が自分の部屋の 扉の上にいるのは素敵だ
扉の上の胸像の上に 不思議な名前の鳥がいるのは
ネバーモアという名の鳥が
大鴉がいったのはただそのひとこと 塑像の上に孤立しながら
その言葉にまるで 己の魂をこめたように
それ以上大鴉はものいわず 羽を動かすこともなかった
そこでわたしはつぶやいたのだ 以前にも同じようなことがあった
それは夜明けとともに去ってしまった 希望が去っていったように
すると大鴉はいったのだ ネバーモア
かくも時を得た答えに 沈黙が破られたのに驚き
わたしはいった 疑いもなく これがこの鳥のただひとつの言葉
それは不運な飼い主から教わった言葉 そうだその男は
過酷な運命によって これでもかこれでもかと打ちのめされ
もはや口に上る言葉といえば ただひとこと
ネバー ネバーモアのみ
それでも大鴉がこの哀れな心を 慰めてくれようとするのを見て
わたしは大鴉の目の前に 安楽椅子を引いていっては
深々とクッションにうずまりながら あれこれと想像を回らした
この大昔の不吉な鳥は 陰鬱で 無様で いやらしい
この不吉な鳥はわめきながら いったい何を言いたいのかと
ネバーモアということばで
あれこれと思い測りつつ 一言も発することのないうちに
大鴉の目の炎が わたしの心の中にまで燃え広がる
それでもわたしは考え続ける 頭を椅子の背に凭せかけながら
その椅子の背にはランプの光が ビロードの生地を照らし
そのランプの光に照らされた 椅子の背には彼女が
もう身をゆだねることはないのだ
すると空気が密度を濃くし どこからともなく匂いがただよい
香炉を振り回す天使たちの 足音が床に響く
やれやれこの天使たちは 神がわたしに差し向けたのか
この匂いはレノアへの思いを 和らげるための妙薬の匂いか
この妙薬を飲み干せば 辛い思いが忘れられるのか
大鴉が答えた ネバーモア
邪悪な預言者よ 鳥であれ悪魔であれ
誘惑者であれ 難破した漂流者であれ
孤高で不屈なものよ どうか言ってくれ
この呪われた砂漠のような地に 幽霊たちの住処のような家に
果たしてギレアドの香木が 存在するかどうか言ってくれ
大鴉は答えた ネバーモア
邪悪な預言者よ 鳥であれ悪魔であれ
あの聖なる天蓋にかけて 父なる神の名にかけて
この悲しみに打ち沈んだ魂にいってくれ はるかなエデンの園のうちで
天使がレノアと呼んだ娘を 果たして見ることがあろうかと
かの類いまれな美しき少女 天使がレノアと呼んだ娘を
大鴉は答えた ネバーモア
もうたくさんだ わが仇敵よ わたしは飛び上がって叫んだ
去れ 嵐の中へ または暗黒の冥界の海辺へ
形を残さずに消えろ お前の言葉の余韻も残さず
わたしを孤独の中に放っておけ その場から消えていなくなれ
わたしのこころを静かなままにして その場から消えていなくなれ
大鴉は答えた ネバーモア
すると大鴉は飛び回ることなく じっと動かずにうずくまったまま
扉の上の塑像の上に 乗ったままの姿勢を保ち
目はうっとりと閉じられて 夢を見る悪魔のよう
ランプの光に照らされて 身は床の上に影を落とし
わたしはその影の中から 抜け出そうとするが
もはや抜け出すこともままならないのだ
====================
黒い光沢のある羽根に、わたしは想いを馳せる。
近日のライブ情報=============
エドガー・アラン・ポー/壺齋散人訳
あるわびしい夜更け時 わたしはひそかに瞑想していた
忘却の彼方へと去っていった くさぐさのことどもを
かくてうつらうつらと眠りかけるや 突然音が聞こえてきた
なにかを叩いているような音 我が部屋のドアを叩く音
いったい何者なのだろう 我が部屋のドアを叩くのは
それだけで 後はなにも起こらなかった
はっきりとわたしは思い出す 12月の肌寒い夜のことを
消えかかった残り火が 床にあやしい影を描いた
夜が明けるのを願いつつ 書物のページをくくっては
わたしは悲しみを忘れようと努めた レノアを失った悲しみを
類まれな美しさの少女 天使がレノアと名づけた少女
彼女は永遠に失われたのだ
紫色のカーテンの かすかな絹のさやめきが
それがわたしを脅かし 感じたことのない恐れで包んだ
震える心を静めるため わたしは立ったままつぶやき続けた
誰かが部屋の扉をたたき 中へ入ろうとしている
深夜に部屋の扉をたたき 中へ入ろうとしている
そうだ それ以上ではない
やがて気持を持ち直し ためらうことなくわたしはいった
紳士にせよ淑女にせよ 是非あなたのお許しを請いたいと
だが実は夢見心地で あなたの近づくのを感じていた
あなたは軽い足音をたて わたしの部屋の扉を叩く
あまりにかすかで聞き取れぬ音に わたしは扉を開け放った
扉の外は闇で 他にはなにも見えなかった
深い闇の中を覗き込みながら わたしはいぶかり立ち尽くした
誰もあえて見ることを 望まない夢のような気がして
沈黙は破られず 闇には何の兆候も見えない
ただひとつ言葉が発せられた レノアとささやく言葉が
わたしが発したその言葉は 闇の中をこだまする
これだけで 後は何も起こらなかった
心を熱くたぎらせながら 部屋の中に戻っていくと
再びこつこつという音が聞こえた 今までよりも大きな音が
たしかにこれは だれかが窓格子を叩く音だ
いったい何事が起きているのか その様子を確かめてみよう
心をしばし落ち着かせて その様子を確かめてみよう
だがそれは風の音 それ以上ではなかった
わたしが格子を押し開けるや バタバタと羽をひらめかせて
大きな烏が飛び込んできた 往昔の聖なる大鴉
傲岸不遜に身を構え ひとときもおとなしくせず
紳士淑女然として 扉の上にとまったのだ
わたしの部屋の扉の上の パラスの胸像の上に
とまって座って それだけだった
この漆黒の鳥を見て わたしの悲しみは和らいだ
気品に溢れた表情が おごそかでいかめしくもあったゆえに
お前の頭は禿げてはいるが 見苦しくはないとわたしはいった
夜の浜辺からさまよい出た いかめしい古の大鴉
冥界の浜辺に書かれているという お前の名はなんと言うのか
大鴉は応えた ネバーモア
この無様な鳥が明確にものをいうのに わたしは大変驚いた
たとえその言葉には意味がなく 何を言っているかわからぬとしても
だがこんな鳥が自分の部屋の 扉の上にいるのは素敵だ
扉の上の胸像の上に 不思議な名前の鳥がいるのは
ネバーモアという名の鳥が
大鴉がいったのはただそのひとこと 塑像の上に孤立しながら
その言葉にまるで 己の魂をこめたように
それ以上大鴉はものいわず 羽を動かすこともなかった
そこでわたしはつぶやいたのだ 以前にも同じようなことがあった
それは夜明けとともに去ってしまった 希望が去っていったように
すると大鴉はいったのだ ネバーモア
かくも時を得た答えに 沈黙が破られたのに驚き
わたしはいった 疑いもなく これがこの鳥のただひとつの言葉
それは不運な飼い主から教わった言葉 そうだその男は
過酷な運命によって これでもかこれでもかと打ちのめされ
もはや口に上る言葉といえば ただひとこと
ネバー ネバーモアのみ
それでも大鴉がこの哀れな心を 慰めてくれようとするのを見て
わたしは大鴉の目の前に 安楽椅子を引いていっては
深々とクッションにうずまりながら あれこれと想像を回らした
この大昔の不吉な鳥は 陰鬱で 無様で いやらしい
この不吉な鳥はわめきながら いったい何を言いたいのかと
ネバーモアということばで
あれこれと思い測りつつ 一言も発することのないうちに
大鴉の目の炎が わたしの心の中にまで燃え広がる
それでもわたしは考え続ける 頭を椅子の背に凭せかけながら
その椅子の背にはランプの光が ビロードの生地を照らし
そのランプの光に照らされた 椅子の背には彼女が
もう身をゆだねることはないのだ
すると空気が密度を濃くし どこからともなく匂いがただよい
香炉を振り回す天使たちの 足音が床に響く
やれやれこの天使たちは 神がわたしに差し向けたのか
この匂いはレノアへの思いを 和らげるための妙薬の匂いか
この妙薬を飲み干せば 辛い思いが忘れられるのか
大鴉が答えた ネバーモア
邪悪な預言者よ 鳥であれ悪魔であれ
誘惑者であれ 難破した漂流者であれ
孤高で不屈なものよ どうか言ってくれ
この呪われた砂漠のような地に 幽霊たちの住処のような家に
果たしてギレアドの香木が 存在するかどうか言ってくれ
大鴉は答えた ネバーモア
邪悪な預言者よ 鳥であれ悪魔であれ
あの聖なる天蓋にかけて 父なる神の名にかけて
この悲しみに打ち沈んだ魂にいってくれ はるかなエデンの園のうちで
天使がレノアと呼んだ娘を 果たして見ることがあろうかと
かの類いまれな美しき少女 天使がレノアと呼んだ娘を
大鴉は答えた ネバーモア
もうたくさんだ わが仇敵よ わたしは飛び上がって叫んだ
去れ 嵐の中へ または暗黒の冥界の海辺へ
形を残さずに消えろ お前の言葉の余韻も残さず
わたしを孤独の中に放っておけ その場から消えていなくなれ
わたしのこころを静かなままにして その場から消えていなくなれ
大鴉は答えた ネバーモア
すると大鴉は飛び回ることなく じっと動かずにうずくまったまま
扉の上の塑像の上に 乗ったままの姿勢を保ち
目はうっとりと閉じられて 夢を見る悪魔のよう
ランプの光に照らされて 身は床の上に影を落とし
わたしはその影の中から 抜け出そうとするが
もはや抜け出すこともままならないのだ
====================
黒い光沢のある羽根に、わたしは想いを馳せる。
近日のライブ情報=============
17:00start
¥1,000(ドリンク別)
DJ TAICHOU
DJ YEW
SAVIORR
the ビューティフルニー
chemical reaction
Regina〈砂猫女王〉 a.k.a 後藤理絵
河先 健
Fizz
Z.I.O-RAMA
eBi
SAG.MIC
ゆうま
popo
SALPHA
ナカザワニンジャ
and more...
DJ TAICHOU
DJ YEW
SAVIORR
the ビューティフルニー
chemical reaction
Regina〈砂猫女王〉 a.k.a 後藤理絵
河先 健
Fizz
Z.I.O-RAMA
eBi
SAG.MIC
ゆうま
popo
SALPHA
ナカザワニンジャ
and more...
6月20日(木)
「邪悪なる胎動 vol.5」
「邪悪なる胎動 vol.5」
主催:ikoma (DOWN 4-REALIZE)
@明大前 Cafe Bar LIVRE
¥1,000+1d (¥600)
雲雀
WHITE WOOD
Regina〈砂猫女王〉 a.k.a 後藤理絵
Rayzie-k & yukihiLL
Z.I.O-RAMA
DAKA
@明大前 Cafe Bar LIVRE
¥1,000+1d (¥600)
雲雀
WHITE WOOD
Regina〈砂猫女王〉 a.k.a 後藤理絵
Rayzie-k & yukihiLL
Z.I.O-RAMA
DAKA
前里慎太郎
and more...
6月28日(金)
主催:【Re:birth】EMDEE1+k-over
and more...
6月28日(金)
主催:【Re:birth】EMDEE1+k-over
OPEN/START - 17:30 / 18:00
adv.¥1500 / door.¥1800
― 4F
adv.¥1500 / door.¥1800
― 4F
大門オーケストラ(足利)
k-over(術ノ穴/【Re:birth】)
Ring Ring Lonely Rollss
imp.
The Depth of Sad Dreaming
― 3F
k-over(術ノ穴/【Re:birth】)
Ring Ring Lonely Rollss
imp.
The Depth of Sad Dreaming
― 3F
quenoirs (CALMLAMP)
マサキオンザマイク & Regina〈砂猫女王〉
マサキオンザマイク & Regina〈砂猫女王〉
― 3F(ART)
LIVE PAINT:
EMDEE1 (【Re:birth】/【Re:ZINE】)
marooer(RDN)
― DJ
EMDEE1 (【Re:birth】/【Re:ZINE】)
marooer(RDN)
― DJ
LEFTHAND SOUNDSYSTEM
Yosuke Takahashi(Suburban Flag)
Yosuke Takahashi(Suburban Flag)
― SUPER STAFF
マサキオンザマイク
and more..
and more..
mercredi, mai 15, 2013
「視野」のはなし
遅ればせながら4.25(木)から26(金)にまたがったイベント【視野】に参加できたこと、
いろいろな人たちと出会えたことに感謝します!!
INDIGOの素敵な空間で読ませてくれて(呼んでくれて)冠ちゃんありがとう!
聴いてくださったみなさまありがとう!(ほんとうに聴いてくださっているのを体感した夜でした)
空間は、その場限りであって、二度と再現することは不可能であるけれども、
そこで得た感動や出会いは続いていく。余韻は続くもの。
全く違う目的を持った人が一つの空間に存在している。
ほどよい大きさと抜けた天井のINDIGOを主催の冠ちゃんが気に入っていることも入ってすぐにわかった。そしてそこに集まってきた精鋭のDJたち、ダンサーたちもその場にしっくり来た。
ここに居られてしあわせだな・・・そんなことを思った一夜だった。
わたしは過去の俳優業とほぼ同時くらいに、あるDJとコンピュレーションアルバムのお仕事をしたことがある。
その人は当時からDJ界隈ではかなり名を馳せた人で、今もGODと言っている若い人もいるくらい伝説の人で、気がついたときはいろんなジャンルの音楽を聴くようになっていた。
「気がついたとき」と書いたけど、音楽好きのクリエイター、バンドマン、現代アーティスト、画家。。。
などなどとプライベートで遊んでいたからなおさらだった。
ある画家の家で、みんなでリタ・ミツコのPVを見たり、彼らに服を作ってもらったり、
楽器をならし歌ったり、様々な好きなアーティストや映画や、新譜の話や・・・
その人自身の人間性や名言について論じ合ったり・・・そういうことが、
今のわたしを形成しているのだろうな、と思う。
(福原冠が自主企画を「視野」と名づけていることに感銘を受けたのだが)
「視野」は確かにライブ毎に広くなっていくのが健康的だ。
しかし、何年も同じ場所に居れば、そこに新鮮さを失っていくこともあるだろう。
わたしはたまたまそれについては恵まれていて、つねに新しい風をもってきてくれる?あるいは一緒になって風になる人と出会えている。
「視野」という言葉はあまりにも掴みどころのない発音と文字の簡素なものであるが、
これはとても重要なことだ、と、あらためて自分に問う機会を与えてもらって、
心の底から福原冠(DJ:低い跳び箱なら跳べる)という人に感謝している。
ありがとう。ほんとうに。
どんなときも、自分の視野の拡がりに制限をかけてはならない。
小さな気づきこそ、目を見開いて、そしてよく見張るべきだ。
自然を壊してしまわないように(他の人に迷惑をかけることのないように)。
大きな媒体、メディアに、流されてしまわないように(団体性もときには疑うように)。
そして、先日はまたZIGOKU-RECORDというレーベルの会議(ライブ)があって、
会議資料のほか、いろんなものを持ち帰ってきた。
つぎは「独り」という言葉について語りたいな、と、思った夜。
近日のライブ予定★
2013年5月23日(木)
「ローカル・ミーティング vol.8」
@渋谷 ラストワルツ
開場18:30 開演19:00
全席自由 ご予約 ¥2,000 当日¥2,500(税込み ドリンク別)
出演:島田篤+岩下達朗、梅原典之、
後藤理絵、Leafy Satori Risk(from Los Angeles)
6月2日(日)
「独り埼玉フェス」
主催:マサキオンザマイク(ZIGOKU-RECORD)
@西川口ハーツ
出演:Z.I.O-RAMA、FIZZ、eBi、SAG.MIC、
ナカザワニンジャ、ゆうま、popo、Regina(砂猫女王)a.k.a後藤理絵
いろいろな人たちと出会えたことに感謝します!!
INDIGOの素敵な空間で読ませてくれて(呼んでくれて)冠ちゃんありがとう!
聴いてくださったみなさまありがとう!(ほんとうに聴いてくださっているのを体感した夜でした)
空間は、その場限りであって、二度と再現することは不可能であるけれども、
そこで得た感動や出会いは続いていく。余韻は続くもの。
全く違う目的を持った人が一つの空間に存在している。
ほどよい大きさと抜けた天井のINDIGOを主催の冠ちゃんが気に入っていることも入ってすぐにわかった。そしてそこに集まってきた精鋭のDJたち、ダンサーたちもその場にしっくり来た。
ここに居られてしあわせだな・・・そんなことを思った一夜だった。
わたしは過去の俳優業とほぼ同時くらいに、あるDJとコンピュレーションアルバムのお仕事をしたことがある。
その人は当時からDJ界隈ではかなり名を馳せた人で、今もGODと言っている若い人もいるくらい伝説の人で、気がついたときはいろんなジャンルの音楽を聴くようになっていた。
「気がついたとき」と書いたけど、音楽好きのクリエイター、バンドマン、現代アーティスト、画家。。。
などなどとプライベートで遊んでいたからなおさらだった。
ある画家の家で、みんなでリタ・ミツコのPVを見たり、彼らに服を作ってもらったり、
楽器をならし歌ったり、様々な好きなアーティストや映画や、新譜の話や・・・
その人自身の人間性や名言について論じ合ったり・・・そういうことが、
今のわたしを形成しているのだろうな、と思う。
(福原冠が自主企画を「視野」と名づけていることに感銘を受けたのだが)
「視野」は確かにライブ毎に広くなっていくのが健康的だ。
しかし、何年も同じ場所に居れば、そこに新鮮さを失っていくこともあるだろう。
わたしはたまたまそれについては恵まれていて、つねに新しい風をもってきてくれる?あるいは一緒になって風になる人と出会えている。
「視野」という言葉はあまりにも掴みどころのない発音と文字の簡素なものであるが、
これはとても重要なことだ、と、あらためて自分に問う機会を与えてもらって、
心の底から福原冠(DJ:低い跳び箱なら跳べる)という人に感謝している。
ありがとう。ほんとうに。
どんなときも、自分の視野の拡がりに制限をかけてはならない。
小さな気づきこそ、目を見開いて、そしてよく見張るべきだ。
自然を壊してしまわないように(他の人に迷惑をかけることのないように)。
大きな媒体、メディアに、流されてしまわないように(団体性もときには疑うように)。
そして、先日はまたZIGOKU-RECORDというレーベルの会議(ライブ)があって、
会議資料のほか、いろんなものを持ち帰ってきた。
つぎは「独り」という言葉について語りたいな、と、思った夜。
近日のライブ予定★
2013年5月23日(木)
「ローカル・ミーティング vol.8」
@渋谷 ラストワルツ
開場18:30 開演19:00
全席自由 ご予約 ¥2,000 当日¥2,500(税込み ドリンク別)
出演:島田篤+岩下達朗、梅原典之、
後藤理絵、Leafy Satori Risk(from Los Angeles)
6月2日(日)
「独り埼玉フェス」
主催:マサキオンザマイク(ZIGOKU-RECORD)
@西川口ハーツ
出演:Z.I.O-RAMA、FIZZ、eBi、SAG.MIC、
ナカザワニンジャ、ゆうま、popo、Regina(砂猫女王)a.k.a後藤理絵
lundi, avril 15, 2013
「渡良瀬橋」の先にあった唱
随分まえにこの曲を聴いたときはちょっと驚いた。
(初めて聞いたのは故郷を離れてコンビニから聞いたのではなかったかと思う)
※「渡良瀬橋」の歌詞 YouTube
おそらくそのとき森高千里という人はかなり人気があって、知らない人はいなかったに違いない。
このちいさな「足利」というところで、感傷的な気持ちでこの橋からの風景を見ていたのかって
ことと、高校時代に下校していた橋はこの橋だったため、不思議な感覚だった。
この橋を何度も何度も自転車で渡った。
このような夕日が、親友のセーラー服の襟もとに反射したりするのを、
それこそ、何度も何度もみたものだから、わたしの脳裏にはこの夕焼けと、
川からの風をすぐにでも思い出せる。
(そんなことさえもすっかり忘れて、仕事や日々の生活に追われて、
東京でこのごろは制作したり、それを読んだりしていたのだけれど)
あの震災のあと、栃木の北部や南部の足利というところについては、
報道などほとんどされておらず、
当時も寒い山から降りてくる空っ風の吹く足利では停電ばかりが行われていた。
東京のわたしたちが使うための電気の陰で老人の多い町が犠牲になっていた
のは今となっては言うまでもない。
そこに住む両親や弟のことなどを案じていた。
弟は北に住んでいたので、栃木という県の境目はあるけれどそれほど遠くなく、
福島からの住民の受け入れも弟の学校では行われていたことやガソリン不足で
実家の足利にもいけない状態だった。
父はあの日、よほど楽しみにしていたのか、同窓会のため車で遠出していた。
「中止になった」と、まったく予想もせず、電話も通じないなかで、
彼は信じて北にある会場に向かっていた。
家よりも、会場から遠くなる山のほうに住む足の悪い友人を迎えに行って、
それから会場に向かっていたようだ。
しかしまだ日が短く、ガードレールのある山道や、街灯のない高速を走ったり、
そこを降りても信号が灯らない道を(もしかしたら地割れもあったかもしれないのに)
のろのろ運転で走ってその友人の家にたどり着き、さらにまた迂回して自分の家にたどり着いたというのだ。
故郷、という場所は、「血」と関係がある。
足利を思うとき、父や母がいるところと思う。
弟と兄弟げんかをしたり遊んだりした神社を思う。
先日、TVで飯館の犬が飼い主に会う企画を報道していた。
犬は場所に反応しなかった。それより、そこに親しんだ人と物に尻尾を大きく振っていた。
それに、妙に納得がいく。
渡良瀬橋からの風景は馴染みがある。けれど執着がない。
そしてそこを通り過ぎて、初めて行くライブハウス「Nemu Nemu」さんにたどり着いた。
東京で時々会うてあしくちびるの二人に会った。
そして父母が到着してそれぞれの出演者のパフォーマンスをほんとうに楽しんだという顔を見せてくれた。うれしかった。
そのとき、その場所に感謝をして、新しい「故郷」ができたような気がした。
感じる場所が変わっていく。
歳を重ねて、さほど遠くない東京にくることができない父母に、「今」のわたしを見せることはそこという場所である必要はなかった。けれど、そこには紹介してくれた人たち(てあしくちびるの河内伴理さんと土谷多佳子さん)の温もりやそれを快く受け入れてくれた場所を提供してくれている人たち(NemuNemuのスタッフの方々)がいらした。
「人」が「故郷」。
渡良瀬橋のことを思いながらも、そこに拘りを示さずに進んでいける自分がまだ居る。
・・・やってみないとわからなかったことだ。
改めて、「今このとき」に引き寄せてくれた人たちと、そこで出会った人たちに
しみじみと感謝をしている。しあわせをかみしめている。
LIVE★INFO===============
低い跳び箱ならとべる企画4月25日(木) 23:00start
「視野」
六本木 bar lounge INDIGO
D J :
低い跳び箱ならとべる
ミ世ロメノ道理
シビレサン(ロックナイト)
走召ポール(ロックナイト)
岡田太郎(悪い芝居)
LIVE :
木皮成
ヨネエリ
後藤理絵=Regina〈砂猫女王〉
◆住所
〒106-0032 東京都港区六本木3-13-4プチビル4F◆MAIL: info@roppongi-indigo.com
◆電話 : 090-1730-9857
◆六本木駅5番出口より徒歩3分外苑東通りをドン・キホーテ(飯倉方面)に向かい
左手わたみん家手前を左折し約30m。1Fに『いさご家』があるビルの4F。
vendredi, mars 29, 2013
【光】の使者 ――― ワタリガラス(その2)
![]() |
ワタリガラス |
太陽の欠片を咥え
暖かな日を人類にもたらしたという神話
北欧でもイヌイット(北カナダ)でも、
「この地球(陸と海)をつくり人類を救った」
重要な役柄で登場するワタリガラス。
自然の摂理をつかさどる“神”の使者とも
言われているようだ。
ネット上だけでも沢山出てくるが、一部を下に記しておく。
【イヌイット】
この世にまだ何もなかった昔、一組のワタリガラスの夫婦が存在していた。
あるとき、ワタリガラスの妻の腹が大きくなり、そこから人間の男女が生まれた。
ワタリガラスの夫はそれを見て「誰の子だ」などと妻をなじることもせず、
生まれた彼らが暮らしていけるようにと、海の上にフンを放った。
夫の放ったフンは海を漂い、陸地となった。
人間はその陸上で生活し、ワタリガラスの夫婦はそれを見守り続けたが、
地上は凍てつき、人間の暮らしは厳しかった。
それを不憫に思ったワタリガラスの夫は、舞い上がって天の一角をくちばしで破り、
そこから太陽を引きずり出して地上を照らした。
そして、太陽の一片を咥え取って、人間に与えたのだった。
このときより、人間は火を使うことができるようになったという。
ここまで書いて思ったが先日の「森にみならう(3.22記)」のときに登場したフィンランドの
神話とよく似ている。
そして、きのうの「ワタリガラス(その1)」の話も「森にみならう」の熊(神聖な生きもの)と星野道夫のそのときの態度が繋がってしまった。
【北欧神話】
オーディンの斥候として、フギンとムニンの2羽のワタリガラスが登場する。
9世紀からのアイスランドへの入植の歴史を記した植民の書で、まずアイスランド島に上陸したフローキ・ビリガルズソンは、目指す島の位置を知るために洋上からワタリガラスを放ち、その飛ぶ方角を見て進路を決めたことから、カラスのフローキと呼ばれた、としている。
それから・・・
【旧約聖書】
聖書では大洪水の際、ノアの方舟にてノアがワタリガラスを放ったという記述がある。
(鳩と一緒に放たれたらしい)
ワタリガラスは・・・
人間の子を宿し、人間を救う為に陸をその糞で造った。
天をその嘴で破って太陽を連れてきた。
ノアの箱舟から最初に放たれた動物である。
などから、(ひとまとめにして)神の使者だと言われたりする。
また、太陽から火を持ってきて人間に渡したというのもワタリガラスが通りがかりの鷲にお願いしたという話もあった。紹介はしきれないが、この黒い鳥はこの世の中に神話とともに生きていることは間違いない。そして日本にも北海道に渡って来る時期がある。これからの季節が鴉の季節だ。
ライブ情報【明日!!足利で・・・】☆☆☆
3月30日(土)
「M-FIELD vol.76」
@足利NEMUNEMU
500円+Drink
open 19:00/start 19:30
出演:
てあしくちびる
田中雅紀
サワダヒロアキ
後藤理絵=Regina〈砂猫女王〉

jeudi, mars 28, 2013
【闇】にかがやく ―― ワタリガラス(その1)
![]() |
ワタリガラス/Corvus corax :(c)Wikipedia |
ワタリガラス・・・・
闇のように黒く
月のように妖しい
魔術の話をしておくれ
おまえの後を飛んで行く・・・
(著)デイビッド カーソン「ジェイミー サムズ メディスンカード」の言葉より
ワタリガラスという単語を聞くと
建築家の友人が連れて行ってくれた映画のことを思い出す。
アラスカの神話を語るインディアンの男性。
そして、同時に星野道夫のことを思い出す。
自然を信じる。
どんなことがあろうとそれを貫くというのは、
簡単なようで難しい。
たとえ、暗闇に放り出されたとしても、
恐怖を乗り越えられるだろうか。
道夫はそれを信じていたに違いない。
しかし実際に襲われてきたのは
「自然のなかで育った熊」ではなかったようだ。
自然なら、信じられる。
・・・星野道夫と、ワタリガラスがだぶる・・・
(一旦話は旅します・・・)
3月9日に渋谷リエゾンでイベントを催したとき、俳優でありダンサーでもある福原冠氏に(低い跳び箱なら跳べる名義で)DJをお願いした。
彼は「悪い芝居」という演劇集団の『キャッチャーインザ闇』公演の真っ最中だった。
大阪から戻ってすぐ、これから新潟、そして東京という忙しい最中に引受けてくれたのだった。
そしてその後、東京での公演を見た・・・
イベントが終わってひと段落下したわたしは、桜を一望できるホームに立ってゆるやかに王子小劇場に向かった。ダンス、歌、同時進行する3つのストーリー。
(懐かしい・・・わたしが役者としてデビューした木野花演出の「物語」を思い出した。
あれもかなり役者は体力を使っていたように思うww)
それぞれの役者が放つ、台詞の鮮やかさ。言葉の持つ不明確さ。。。
ポップに見えるけれど全くポップとは言えないテーマだった。
むしろ、わたしには重く思えて、何かわからない暗さを持ち帰った。
それだからこそ、ダンスや歌や役者の持つ「愛らしさ」が必要だったのだと思う。
(脚本・演出、そして座長の山崎彬氏は悪い芝居の挿入歌の詞も手がけている)
懐かしい80年代風の掛け合いが、時代にちょっとだけミスマッチしていて、わたしはその微妙なさじ加減に好感を持った。すんなりお芝居に入っていけた。
反面、自分のなかで後半になればなるほどやっかいさ、処理しきれないものが澱となっていった。
「この世に生まれる」とき“闇”からやって来たわたしたち。
盲目から見えるようになったときのこと。
純真さとそこに漬け込む“闇”との合間で悩み苦しむこと。。。
われわれは、いつでもどこでも闇と背中合わせである。
そして一度そこに入ったらなかなか抜け出せないというのもまた“闇”の特性であるといえる。
暗闇が怖いのは、そのせいなのだろう。
「キャッチャー・イン・ザ・ダーク
闇のなかで、わたしを掴まえて・・・」(注;導入歌より) ※うろ覚えなのであとで書き直します!
少し前に「闇」について考えていた。
それは「光」のことを考えていると必然なのだけれど・・・。
影ではなく、「闇」のなかでしか得られないもの。
ずっと掴もうとしている。
ずっと探し続けている。
それは孤独でしか得られない歓びでもあり、苦さなのかもしれない。
その苦味を知って、甘さをもっと甘く感じられますように。
けれど本当は怖くて、寒い。。
(話は戻って・・・)
星野道夫が、雪のなかで一人熊と対峙したときのことを思い出す。
死ぬということを怖いと思うまえに「自然」とその厳しさと闘う動物を信じぬいた人。
その孤独に価値があったかどうか、それを知っているのは本人か、あるいは神のような存在しかないのかもしれない。それでも彼は、孤独を怖れない心と躯を持っていたのだろう。
自然は時に“闇”を連れてくるのだ。それを受け入れる強さ・・・彼は強かった。
「闇」でなければ掴まえられない「何か」がある。
感覚の鋭敏さ。
温かいところでは育たない作物があるように、
厳しくなければ甘くならない果実があるように。
ワタリガラスは、闇のなかで光り、七色に輝く。
人知れず、けれども、美しく気高い。
誰にも出来ないことを、その翼と知恵とで実現してしまうというお話。
永遠にインディアンの言葉によって語り伝えられている。
最初のひと羽ばたきを暗闇でするとしたら?
群れから外れて飛び立つとき、その翼に不思議な力を宿しているよう。
自分らしさを風化させないワタリガラス。
伝説として語り継がれるのにふさわしい「生きもの(身近なもの)」なのかもしれない。
ワタリガラスのことは、また書きます。(からす全般も含めて)好きな鳥だから。
ところで・・・
リエゾンで福原冠が居て、お家みたいに音楽をかけてもらってよかった。
リエゾンで「悪い芝居」の音楽監督、岡田太郎さんにも出会った。
その流れで『キャッチャーインザ闇』を見に行けたこと。
やっぱり繋がる場所がどこかに、突然に、現れるんだって、あらためて思った。
ありがとうございました。。。
そして繋がりから、次のライブを故郷の足利でできることになりました。
てあしくちびるのお二人からネムネムさんへ・・・ありがとうございます。
(気合はいります!)よろしくお願いしまっす!!
☆☆☆
3月30日(土)
「M-FIELD vol.76」
@足利 NEMUNEMU
500円+Drink
open 19:00/start 19:30
出演:
てあしくちびる
田中雅紀
サワダヒロアキ
後藤理絵=Regina〈砂猫女王〉
vendredi, mars 22, 2013
「森」にみならう
![]() |
May 11, 2008/Johnny Greenwood |
森の神話を知っていますか?
フィン族の森のなかでもっとも神聖と思われた「熊」の存在は“人々の祖先”とされ、
その名称を声に出して呼ぶことはなかった。
よって熊の呼び方はじつに様々で婉曲に表現されていた。
こういうことは、呼び始めた人のもつ言葉の感覚によるものだと思うのだけれど、
おそらくとても詩的なものであったのではないかな。。。
18世紀まで口で伝えられていたフィンランド神話のなかで、
「この世界は鳥の卵が破裂してできあがった」とされているらしい。
そうなると・・・ムーミン谷は、とても自然なお話のような気がしてならないのね。
北極星が天井の中心で、そこからテントを張る。
それがこの世界であると・・・。
それはまさにサンタクロースとセットである、もみの木に飾りつけるツリーの天辺!
輝く星のリース。。。 (繋がるではありませんか。。)
津波が日本列島の東を飲み込んで、多くの海産物の被害があるなか
牡蠣の養殖の復旧に務めたある一人の海の男が
「森を育てる!そうすれば牡蠣はかえってくる」そういったことを思い出します。
一つのことに集中することはとても大事。
けれど、そこにばかり捕らわれるということは、多くのものを見失うかもしれない。
政治も、経済も、世界情勢も、とても不安定で、不安になるニュースばかり。
(アジアの小国は大国を背に二人羽織みたいに翻弄されている)
しかし、その多くは「他者」のせいにする「誰か」の無責任さによるものだと思う。
その「誰か」は実は一部「自分」である。
たとえば総理大臣を選んだのは「誰か」であって、
その「誰か」を選んだのは「(自分を含む)誰か」であると言える。
ひとつの小さなこと。
ひとつの小さな思い。
それがたどり着くのは「海」である。
そしてそれを最初につくるのは「森」である。
森の一つひとつの「木」は、一人ひとりの「わたし」たちであって、
いつか「わたし」たちの小さな思いは海に流れ着く。
だから、諦めない。
だから、自棄(やけ)にはならない。
だから、考え続ける。
だから、川の流れがきつくてももがいてたどり着く・・・しか、ないのかもしれません。
技術がなくても、積み重ねられれば、それがその手に備わっていくことを願い、
わたしはいま、机に向かいながら予習、復習をしてノートを手に何度も何度も、
繰り返し同じスペルを練習をしています。
冒頭の写真はギタリスト“ジョニー・グリーンウッド”。
この人は身近な「神話」的な存在なのでは?と、勝手に思い貼らせてもらいました。
名前も「緑の木」だしねw
自分の「木」がいつでも生い茂る「緑」の葉をつけるとは限らないけど、
木なら季節によって葉の色も変わって、落ちてまた新芽を出すだろうと思う。
だから、それを諦めず、芽吹くまでの自己管理をしっかりすればいい・・・
よねって、独り言つ。
一滴はやがて「川」になり、「海」へと辿り着く。
積み重ねれば「橋」になる、という呪文。
ライブ情報☆☆☆
3月30日(土)
「M-FIELD vol.76」
@足利NEMUNEMU
500円+Drink
open 19:00/start 19:30
出演:
てあしくちびる
田中雅紀
サワダヒロアキ
後藤理絵=Regina〈砂猫女王〉
lundi, mars 18, 2013
雑記
あまり器用でないというのを実感する日々。
彷徨いながら折に触れて小さく「よしっ!」と決断を重ねてきたように思う。
なんだかなぁという判断もあったかもしれないが、自分なりにはそのときそのときがいっしょうけんめいであったことには違いない。
節目ってどこにでもあるんだよね。
木の節目だったら、そこから枝が生えてくるってところ・・・
いろいろなことを書きたくなるけど、ここにはあまり書かない。
袋が破けてしまいそうだから、だ。
大好きな友だちが小さな赤ちゃんを生んだ。
それを聞いてとても、とってもうれしい。
わたしにはとてもとても神聖で遠いものに思えるけれど、
こんなにいろんなことで窮屈になっていく世の中であっても
「新しい人」が世に生まれ出てくることに感動する。
一昨年の伊藤比呂美さんのとあるイベントの終った後の会のこと。
ある男性が、わたしが誰かに話していたことを受けて、割って会話に入ってきた。
自分の奥さんは病気で薬を大量に服用しているから子どもが持てないのだと言った。
だから、わたしに「書き続けてくださいね。僕たちのためにも」と言ってくれた。
子どもが持てない辛さって、持っている辛さより理解されにくい。
「わたしは子どもが欲しかったのに、持てなかっただけなのよ」などと言って回ったりしないからだ。
子どもを持っている人の大変さを理解できないのだろうと、他人は簡単に言う。
「持たない」のと「持てない」のは違うわけだから、それを理解しろ、というには無理があるのだと思う。そこは、諦めるしかないのだろうな、と、わたしは思う。
理解されなくても、それはとても苦しいことだって、わたしは知っている。
※「持つ」という表現はしっくりこないが、ここではそのように敢えて書かせていただいた。
誤解を招くかもしれないが、わかりやすさを優先した。
そんなわけで、わたしはその男性の「奥さん想いの言葉」に勇気づけられた。
神様と約束しなかった自分の魂と躯を呪いそうだったところに、
やっと、やっと、心と躯が開放された風穴が空いたようだった・・・
ありがとう、と同時に、踏ん張らねばならないときがくるのだろうと思った。
それまでも、それからも、
言葉をつづっていくなかで思うことがあった。
いつも「命の息吹」を感じられる、または、そんな存在が見え隠れするといいな・・・
と、思っていた。
人が死ぬ。
人が生まれる。
父や母に感謝する。
昨日はアムステルダムにいる弟みたいなかわいい友人のお誕生日だった。
今日は以前コンピュレーションアルバムでお世話になったDJのお誕生日だ。
ふたりに、いつ会えるかわからない。
遠くであっても、
近くであっても、
いつも、いつでも会えるかどうかなんてわからない。
きのうはいろんなイベントがあったにもかかわらず、
出て行かねばならない部屋から引越しすることや
今日のライブのことで向かえなかった。
しかたなく通り過ぎてしまうことや、
自分の選択しなければならないこと。
心のなかでの決断。
対外的なリスク。
人と人が出会う。
人と人が別れる。
程よい温度になる頃にやっと受け入れられる。
彷徨いながらもみんなが生きているんだということを、
そんなことを・・・今朝の春の暖かさにただ「感じて」いた。
今日はライブ。
わたしの声は近くに届くかどうかわからない。
近くなくても、遠くなくても、
今夜、
あの場所で、
こんな息遣いで、
「挑戦」していくしかないのだろう、と、思う。
このあとの予定は故郷足利にて、3月30日(土)です。
東京では4月に1回で夜中のイベントです。
少しだけおやすみしながら、今はじめたばかりの新しいことや引越しや、
今までのことを整理したり、ときには新しい作品を書いたり、
(まぁ、仕事が立て込んでくる時期ではありますが・・・)
行けなかったイベントやオープンマイクに行ったりしたいと思います。
会える場所で、
また会いましょう。
=================
今夜、渋谷で読むという告知です。
駅が様変わりしているようで、迷ってしまいそう・・・
「SLIDER SLIDER vol.1」
2013年3月18日(月)
@渋谷 ラストワルツ
開場18:30 開演19:00
全席自由 ご予約 ¥2,000 当日¥2,500(税込み ドリンク別)
【出演】
後藤理絵
analog set
スズキリウイチ南場朝海
半バナナ(ミックスナッツハウス)
彷徨いながら折に触れて小さく「よしっ!」と決断を重ねてきたように思う。
なんだかなぁという判断もあったかもしれないが、自分なりにはそのときそのときがいっしょうけんめいであったことには違いない。
節目ってどこにでもあるんだよね。
木の節目だったら、そこから枝が生えてくるってところ・・・
いろいろなことを書きたくなるけど、ここにはあまり書かない。
袋が破けてしまいそうだから、だ。
大好きな友だちが小さな赤ちゃんを生んだ。
それを聞いてとても、とってもうれしい。
わたしにはとてもとても神聖で遠いものに思えるけれど、
こんなにいろんなことで窮屈になっていく世の中であっても
「新しい人」が世に生まれ出てくることに感動する。
一昨年の伊藤比呂美さんのとあるイベントの終った後の会のこと。
ある男性が、わたしが誰かに話していたことを受けて、割って会話に入ってきた。
自分の奥さんは病気で薬を大量に服用しているから子どもが持てないのだと言った。
だから、わたしに「書き続けてくださいね。僕たちのためにも」と言ってくれた。
子どもが持てない辛さって、持っている辛さより理解されにくい。
「わたしは子どもが欲しかったのに、持てなかっただけなのよ」などと言って回ったりしないからだ。
子どもを持っている人の大変さを理解できないのだろうと、他人は簡単に言う。
「持たない」のと「持てない」のは違うわけだから、それを理解しろ、というには無理があるのだと思う。そこは、諦めるしかないのだろうな、と、わたしは思う。
理解されなくても、それはとても苦しいことだって、わたしは知っている。
※「持つ」という表現はしっくりこないが、ここではそのように敢えて書かせていただいた。
誤解を招くかもしれないが、わかりやすさを優先した。
そんなわけで、わたしはその男性の「奥さん想いの言葉」に勇気づけられた。
神様と約束しなかった自分の魂と躯を呪いそうだったところに、
やっと、やっと、心と躯が開放された風穴が空いたようだった・・・
ありがとう、と同時に、踏ん張らねばならないときがくるのだろうと思った。
それまでも、それからも、
言葉をつづっていくなかで思うことがあった。
いつも「命の息吹」を感じられる、または、そんな存在が見え隠れするといいな・・・
と、思っていた。
人が死ぬ。
人が生まれる。
父や母に感謝する。
昨日はアムステルダムにいる弟みたいなかわいい友人のお誕生日だった。
今日は以前コンピュレーションアルバムでお世話になったDJのお誕生日だ。
ふたりに、いつ会えるかわからない。
遠くであっても、
近くであっても、
いつも、いつでも会えるかどうかなんてわからない。
きのうはいろんなイベントがあったにもかかわらず、
出て行かねばならない部屋から引越しすることや
今日のライブのことで向かえなかった。
しかたなく通り過ぎてしまうことや、
自分の選択しなければならないこと。
心のなかでの決断。
対外的なリスク。
人と人が出会う。
人と人が別れる。
程よい温度になる頃にやっと受け入れられる。
彷徨いながらもみんなが生きているんだということを、
そんなことを・・・今朝の春の暖かさにただ「感じて」いた。
今日はライブ。
わたしの声は近くに届くかどうかわからない。
近くなくても、遠くなくても、
今夜、
あの場所で、
こんな息遣いで、
「挑戦」していくしかないのだろう、と、思う。
このあとの予定は故郷足利にて、3月30日(土)です。
東京では4月に1回で夜中のイベントです。
少しだけおやすみしながら、今はじめたばかりの新しいことや引越しや、
今までのことを整理したり、ときには新しい作品を書いたり、
(まぁ、仕事が立て込んでくる時期ではありますが・・・)
行けなかったイベントやオープンマイクに行ったりしたいと思います。
会える場所で、
また会いましょう。
=================
今夜、渋谷で読むという告知です。
駅が様変わりしているようで、迷ってしまいそう・・・
「SLIDER SLIDER vol.1」
2013年3月18日(月)
@渋谷 ラストワルツ
開場18:30 開演19:00
全席自由 ご予約 ¥2,000 当日¥2,500(税込み ドリンク別)
【出演】
後藤理絵
analog set
スズキリウイチ南場朝海
半バナナ(ミックスナッツハウス)

vendredi, mars 15, 2013
あたらしいおんなのこ
はじめまして
あたらしいおんなのこ
なまえはまだないのね
だれにもふれられていない
異次元の透明なミルクと
異世界の乳白色のベールと
柔らかな握りこぶし
こんにちは
あたらしいおんなのこ
あいたいよ
いとしいよ
ふれられるのはいつなの
だれかとおなじりぼんをつけて
この世で一番きれいな羽と
この世の虹をひとりで掴む
柔らかなてのひら
こんにちは
よかった
みつけたよ
あたらしい匂いのする
あたらしい春をまとって
==================
le mardi 12/3/13
pour mon amie avec mon amor
あたらしいおんなのこ
なまえはまだないのね
だれにもふれられていない
異次元の透明なミルクと
異世界の乳白色のベールと
柔らかな握りこぶし
こんにちは
あたらしいおんなのこ
あいたいよ
いとしいよ
ふれられるのはいつなの
だれかとおなじりぼんをつけて
この世で一番きれいな羽と
この世の虹をひとりで掴む
柔らかなてのひら
こんにちは
よかった
みつけたよ
あたらしい匂いのする
あたらしい春をまとって
==================
le mardi 12/3/13
pour mon amie avec mon amor
mardi, mars 12, 2013
「カドウスルミライ」(text)
カドウスルミライ ――「時無草(トキナシグサ)」へ捧ぐ
Regina〈砂猫女王〉words:R.G.・beat:マサキオンザマイク
「ねえ、季節が無くなってからどのくらい経つかな」
確かにそこに黄色い花が咲いていたと
誰かが言うけど想像するには
頼りない嗅覚と視覚
力ない錯覚「人間失格」
どうするか
カドウするか
ハイ アンド ロー 未来
ハイ アンド ロー 未来
(ハイ から ロー へ)
実験映画、
モノクローム、
廃墟の街はもう既にコラージュ……
3次元のこの瞬間に
寸分の狂い無しに符合してる
どうするか
ここから一秒先
足を踏み出したとき
その土は安全かどうか、
確かめる方法があるかどうか?
どうするか
震える手が
背中から一向に剥がれないまま
両の耳には一つずつ
干からびた唇が吸い付く
とめどない流星群の悲鳴
助けたいけれど手は届かない
何万光年先に居るのですか?
ストリーミング・トゥ・ザ・フューチャー
放り出されて、投げつけられて
地面から地面へと
暗闇に架けられた虹の色の次元の高さ
超えられる勇気をカウンターで測る
「ねえ、季節が無くなってからどのくらい経つかな」
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
電子音のユラギ
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
とめどなく続く不整脈のハリケーン
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
真空管のヒメイ
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
エレクトリック・ギターも泣いてる
人体実験、
プラカード、
掲げるのはウロコを失った龍の子たち……
カドウするのは未来で
宙辿ってく電話なんかじゃない
どうしよか
ここから見える景色
髪を優しく撫でられた
その風は安全かどうか、
確かめる時間はあるかどうか?
とめどない流星群の悲鳴
助けたいけれど手は届かない
何万光年先に居るのですか?
ストリーミング・トゥ・ザ・フューチャー
放り出されて、投げつけられて
地面から地面へと
暗闇に架けられた虹の色の次元の高さ
超えられる勇気をカウンターで測る
「ねえ、季節が無くなってからどのくらい経つかな」
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
電子音のユラギ
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
とめどなく続く不整脈のハリケーン
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
真空管のヒメイ
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
エレクトリック・ギターも泣いてる
どうしよか
鳴り響く盛大なブザー
心臓音を少しずつ低くした
その抑揚は高すぎやしないか?
電気うなぎを媒介に悪さするウィルス
コールドスリープしてミライに到着
果たして、誰が鍵を開けるのか
一人残らず冷凍のヒツギに入ってる
「ねえ、季節が無くなってからどのくらい経つかな」
凍える夜中に
コンビニエンスストアの扉が
オートマチックであることを
笑えるかどうか?
エスカレーターも
エレベータも信じられない
階段を一歩一歩上る
自分の足を信じられる?
ハイ アンド ロー 未来
ハイ アンド ロー 未来
ハイ アンド ロー 未来
ハイ アンド ロー 未来
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
心臓音の高鳴り
どうするか
カドウするか
どうするか
カドウするか
果てしなく続く水平線の碧(アオ)
酸素と二酸化炭素の交渉
質問だらけの毎日に耐えられるかどうか
白い蛇が答えを知ってる
稼働する心臓を探しに行くんだ
銀河鉄道の白夜・・・
【拝啓 犀星(サイセイ)さま。
あなたのトキナシグサは
今ここに小さな花をつけて
風にさらされています・・・・・・敬具】
SLIDER SLIDER vol.1




【出演】後藤理絵、analog set、スズキリウイチ、南場朝海、半バナナ(ミックスナッツハウス)
開場18:30 開演19:00
全席自由 ご予約 ¥2,000 当日¥2,500(税込み ドリンク別)
予約:rie.goto あっとまーく gmail.com

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